過払い金返還請求訴訟

平成23年12月01日最判 (悪意の受益者)

 過払い金返還請求も、終焉を迎えつつありますが、悪意の受益者(民704)に関する判例が12月1日に出てますので、一応ご紹介。
「リボルビング方式の貸付けについて,貸金業者が17条書面として交付する書面に確定的な返済期間,返済金額等の記載に準ずる記載をしない場合は,17条書面には上記記載を要するとした最高裁判所の判決以前であっても,当該貸金業者につき民法704条の「悪意の受益者」との推定を覆す特段の事情があるとはいえない」
という趣旨の判決です。

 悪意の受益者に貸金業者が該当すれば、過払い金元本に法定利息5%付して返還する義務があるということになり、場合によっては、貸金業者が返還すべき金額も大きく違ってきます。
 ですから、少し前までは、この悪意の受益者に該当するかどうかを争点に、何度も法廷に足を運んでいました。
最高裁判決としては、特にそんなに目新しい感じではないのですが、最近は悪意の受益者として過払い金を計算すると理論上は相当高額な過払い請求権があるにもかかわらず、結局ほとんど回収できないことがあります。
 簡裁に行っても、以前は過払い請求訴訟の弁論期日の順番待ちで、傍聴席はいつも満杯という感じでした。
最近被告事件を数件引き受けて、簡裁に行ってみると、数人が傍聴席で待っているだけで閑古鳥が鳴いてます。
隔世の感は否めないです。
 


消費者金融のCDS(クレジットデフォルトスワップ)

 最近アコム等の消費者金融CDSの保証料率が乱高下しています。
9月26日~27日にかけて急上昇し、今は落ち着いています。
CDSは、倒産リスクを金融商品にした、はっきりいって信じられないような債権です。
倒産リスクが高いCDSほど、高値で取引されます。
倒産すると、保証料率以上の券面額が手に入るからです。
 消費者金融に限らず、金融業界はこのようなばくちと言っていいような商品を
売り買いして、莫大な利益をあげたり、損失を出したりしています。
レイクや、アコムは銀行の傘下に入り、銀行取引の一環として再び
ローン事業拡大に踏み出そうとしています。
 しかし、本当に怖いのは、欧州危機、とりわけ、ギリシャ危機です。
ギリシャの、国債のCDSを欧州の銀行がかなりの額で発行しているので、
実際、ギリシャがデフォルトに陥れば、欧州の金融機関は危機的状況に陥るでしょう。
それに伴って、ポルトガル、スペイン、ベルギーも連鎖的にデフォルトの危険性が
叫ばれるでしょう。フランだって、超債務国家です。欧州銀行のデクシアが破綻しただけでは済まないでしょう。
 一応、ECBやIMFがギリシャに融資の決定をしたようです。当面、
デフォルトは避けられたのでしょうが、安心できるような状況ではありません。
今後も何度となく、危機的状況に陥るでしょう。問題の先送りでしかありません。
 何故、こういうことに司法書士として注意しているかと言うと、消費者金融に対する過払い金の請求に影響が出てくるからです。
 もしかりに、ギリシャがデフォルトに陥ると、金融業界全体が資金調達コストの影響を受け、母体の金融機関も安穏とはいかないでしょう。
 第2のリーマンショックが目前の状況では、過払い金の帰趨も危ういものだと、日々感じています。


先週の最高裁判例

先週の7月14日、15日と立て続けに、消費者関係の最高裁判決がでました。

7月14日最判は、平成20年1月18日最高裁判決、すなわち、充当できるか否かについて6っの要件を示して、評価すべきでるところ、ちゃんと評価してから、一連充当か、別計算かの判断するべきだと言っています。これは、まあ、理解できなない訳ではありません。が、しかし、翌日の更新料有効判決はおったまげ!としか言いようがありません。いままでの流れからは考えられません。

時間のあるときに検証します。

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茨木→大阪南部(17条決定)→茨木(役員変更オンライン:日司連カードでデジ署名)→京都(後見)→茨木→大阪司法書士会

今日は表題のとおりです。

           

  1. ワンコ散歩・朝食
  2. 事務所・茨木
  3. 大阪南部の裁判所往復で2時間裁判所滞在時間10分・裁判官17条決定
  4. 事務所に帰って、急いで役員変更登記のオンライン申請
  5. 急いで近くの松屋で牛めし定食
  6.     

  7. 京都へ後見業務・不動産処分関係
  8. 自動車を自宅茨木まで
  9. 大阪モノレール・阪急京都線・大阪地下鉄・大阪司法書士会(リーガル関係)
  10. 自宅へ
  11. 疲れきってビールを飲む&食事
  12. ブログを書く
  13.        

  14. お風呂
  15.        

  16. お(^o^) や(^O^) す(^。^) み
  • 岸和田の裁判所

    茨木の事務所からだと京都より遠い

  • 名神

    一路京都へ


  • 兵庫県の裁判所

    月曜日は神戸地裁尼崎支部へ

    神戸地裁の支部は大阪池田市のとなりの伊丹にもあり、どちらも簡裁、家裁が併設されています。

    神戸地裁尼崎支部

    駐車場はかなり広いです

    尼崎の裁判所はちょっと変わった構造でいつも迷ってしまいそうになります。

    自分が方向音痴なだけかも?

    めでたく和解でした。


    武富士の10月5日の債権者集会

    実は一昨日大阪で開催された武富士の債権者集会に出席してきました。
    債権者集会と言っても、保全管理命令によって保全管理人と調査命令による調査委員が選任された段階での集会ですから、対した情報はありません。武井一族に対する責任追求や、取り戻しの可能性について会場から質問が出ていましたが、はっきりした回答はありませんでした。
     結局更生管財人の専権事項だからと回答されていました。まあ、保全管理人にそれ以上の回答を求めるのも酷でしょう。
     そして、保全管理命令が出され、保全管理人が選任されているので、日本中で提起されている武富士に対する過払い金返還請求訴訟は全て中断しました。
     
    裁判所も随分ヒマになったそうです。

     この中断した訴訟はどうなるのかと言うと、債権届け後、債権の認否がなされ、届出債権が届出のとおり債権者一覧表に記載され、それに対し異議がなければ、届出債権は確定するので、その時点で訴訟は終了してしまいます。
     
    ハッキリ言って、「なーんだバカみたい、あんなに何十ページもの準備書面出したのに」
    情けないやら、腹立たしいやら!

     過払い金の計算方法は「日栄・商工ファンド対策全国弁護団」推奨の計算方法ということです。

    分断があっても時効の問題がなければ、全部一連充当計算し、民法704条悪意の受益者を前提とした過払い金利息も全部認めると言うことです。
    一瞬うれしいような気がしましたが、良く考えててみれば全体のパイは同じなのだから、届出債権が膨れ上がるだけで、配当の率が下がるだけ、結局配当額は対して変わらないような気がします。
     現在顕在化している過払い請求は11万件
     潜在的過払い債権者は推定200万人いるそうです

       だめだこりゃ!

     ちなみにもし、訴訟中断中の債権の債権額について、金額に付いて疑義が生じるか、届出している更生債権者等から異議が出されれば、更生管財人が訴訟受継し、更生債権確定訴訟として再開されることになります。
     
     訴訟継続中でなければ、モット簡易な査定手続ききというのがあります。

     どうせ、訴訟中断した過払い金は殆ど全部そのまま請求金額全部認められるんだろうと思います。認められてもむなしいだけですけど!!

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    武富士の会社更生法申立て直前の不当な和解申し入れ

    武富士は9月28日午後に会社更生法の申立てを行いました。
    このこと自体も衝撃だったが、この前日と28日の午前中に必要に訴訟案件について
    和解の申し入れがあった。27日には既に新聞報道されていたので、担当者に会社更生法のことについて尋ねると、「新聞が勝手に報じてるだけで、そんな事態には陥っていない」と、明言していた。しかも和解の申し入れは請求額の4分の1で、来年の5月払いというものだった。
    武富士は当然会社更生法の申立を27日の時点で翌日の出すことは内部では決定済みのはずである。上記の和解の申し入れは最初から支払う気がなく、ただ、会社更生法の適用を受ける前に、更に過払いの元本の圧縮のみをねらった、詐欺的な行為であると明言したい。担当社員は本当に知らずに申し入れしていたのでと思う。やはり、この会社は、この程度の会社で、上層部の人間はこの期に及んで消費者の権利擁護の視点もゼロで全く反省も何もない。訴訟は下記のとおり、保全管理命令が出されたので、中断するし、差押えも何も合ったものじゃない。
     とにかく直前の大幅な減額の申し入れは、過払い債権者に更に過重な負担を強いるものでいい加減にしてほしい。

    会社更生法(抜粋)

    (更生会社の財産関係の訴えの取扱い)
    第五十二条  更生手続開始の決定があったときは、更生会社の財産関係の訴訟手続は、中断する。
    2  管財人は、前項の規定により中断した訴訟手続のうち更生債権等に関しないものを受け継ぐことができる。この場合においては、受継の申立ては、相手方もすることができる。

    (準用)
    第三十四条  第五十四条、第五十七条、第五十九条、第六十七条第二項、第六十八条、第六十九条、第七十三条、第七十四条第一項、第七十六条から第八十条まで、第八十一条第一項から第四項まで及び第八十二条第一項から第三項までの規定は保全管理人について、第八十一条第一項から第四項までの規定は保全管理人代理について、それぞれ準用する。この場合において、第五十九条中「第四十三条第一項の規定による公告」とあるのは「第三十一条第一項の規定による公告」と、第八十二条第二項中「後任の管財人」とあるのは「後任の保全管理人又は管財人」と、同条第三項中「後任の管財人」とあるのは「後任の保全管理人、管財人」と読み替えるものとする。
    2  第五十二条第一項から第三項までの規定は保全管理命令が発せられた場合について、同条第四項から第六項までの規定は保全管理命令が効力を失った場合(更生手続開始の決定があった場合を除く。)について、それぞれ準用する。
    3  開始前会社の財産関係の事件で行政庁に係属するものについては、次の各号に掲げる場合には、当該各号に定める規定を準用する。
    一  保全管理命令が発せられた場合 第五十二条第一項から第三項まで
    二  保全管理命令が効力を失った場合(更生手続開始の決定があった場合を除く。) 第五十二条第四項から第六項まで
    4  第六十五条の規定は、保全管理人が選任されている期間中に取締役、執行役又は清算人が自己又は第三者のために開始前会社の事業の部類に属する取引をしようとする場合について準用する。
    5  第六十六条第一項本文の規定は、保全管理人が選任されている期間中における開始前会社の取締役、会計参与、監査役、執行役及び清算人について準用する。


    17条決定と受託和解

     訴訟が進行中に原告・被告との間で合意ができれば、基本は「和解」となりますが、相手方が大手貸金業者で過払い請求の場合、件数が多すぎて、期日に出席できないことも少なくありません

     地裁の書類作成サポート・本人訴訟の場合、簡易裁判所の「和解に代わる決定」(民訴275条の2決定)が使えません。そこで、合意がある場合に、同じような制度として「民事調停法17条決定」が地裁の本訴でも、利用されることが多いのですが、裁判官によっては、決定を嫌がる場合があります。
    「17条決定」というのは民事調停法17条に規定された和解の見込みがない(主に当事者が欠席等)場合になされる決定であり、判決と同じ債務名義としての効力があります。民事調停法20条の規定により受訴裁判所は職権で事件を調停に付することができ、その上で調停を成立させることができるますし、当然17条決定をなすこともできる訳です。

     過日、過払い請求本訴で原告・被告双方合意に至ったのですが、次回も欠席したいので、できれば17条決定か受託和解でお願いたいと被告会社担当者から要望がありました。本来2回目以降の期日に被告が欠席すれば地裁の場合、被告は原告の主張を認めたことになり、弁論終結判決となるはずです。しかし過払い請求の場合、私も釈然としないのですが、実際には次回期日を入れられることも少なくありません。実際其の件も合意ができたので17条決定を裁判所の職権でしてもらえれば、もう期日に行く必要ないので、私たちとしては、17条決定を頂きたいと思うわけです。

    そこで、受訴裁判所民事第○部の書記官に「17条決定で!」とお願いすると「当部の裁判官は17条決定の処分はしません。受託和解でお願いします」と言われてしまいました。

     この受託和解というのは民事訴訟法264条に規定された、当事者が欠席しても和解を成立させる1つの方法です。これは双方が書面で和解案を受託する旨の書面を提出して、和解を成立させるのです。被告が弁護士に依頼せずに書面でこの受託和解を成立させることはたまにありますが、場合によっては本人の印鑑証明書添付で受託書送れとか、結構めんどくさいのと、裁判所に行く回数が1回増えてしまうという欠点もあります。
    ただ、原告の方で17決定の上申して、被告の意向をきいて、問題なければそっちの方が、裁判所もこちらも手間は少ないように思うのですが。
    書類の文案も殆どかわらないし、和解だと、調書の送達申請書もいるしなぁー
    なんて思いながら事務所に帰ってきたことがあります。


    貸金業者の破綻と過払い金

     しばらく更新をさぼっていましたが、その間に数件ですが、過払い金返還(不当利得金返還請求)訴訟の判決を頂きました。どれも、過払い金の返還義務自体を争うものはありませんでした。過払い金利息に民法704条(悪意の受益者)に規定に基づいて、利息を支払う義務があるのかどうか、もし、支払う義務があるとすればいつから利息を付する必要があるのかというのが争点になったものがほとんどです。
     また、中には、法人税を支払ったので、実効税率の45%を過払い金から差し引くべきだという主張をする貸し金業者も出て行きました。
    利息の支払いについては、貸金業法43条のみなし弁済の規定に基づいて、同法17条書面(契約締結時の書面等)及び18条書面(受取証書=領収書)の交付を全ての取引について行う必要があり、個別具体的にこの立証がない限り、貸金業者は過払い金の受領時から利息を支払う義務を免れることはできません。法人税の主張については善意の過払い金受領者が前提になっているので、悪意の受益者である場合はその射程ではないというのが判決の趣旨でした.
     何れにせよ、全て勝訴判決であったものの、まったく安心できる訳ではありません。やはり貸金業者も経営状態が苦しいのか、訴えを提起してさえも、半額とか3分の1の金額での和解を申し入れてきます。申し入れを断ると、上記のような主張をして、過払い金の返還を先延ばししようとしてきます。
     最近は1回目の期日に簡単な答弁書だけを提出し、2回目の訴訟期日に書面も出さず、欠席する大手業者もいます。その場合は弁論を終結して判決ということになりますが、やはり、判決言渡までに時間がかかってしまいます。
     栄華を極めた大手サラ金業者も今はいつ破綻するかわからない状態です。勝訴の判決書もいつ、紙切れ同然になってしまうかひやひやものです
     実際、年末に和解金が振込れる予定だった大手商工ローンも破綻してしまいました。訴えを提起してから1年半もかかってやっと訴訟上の和解に至った案件だったのに(涙)


    多重会務者?と悪意の受益者

    しばらく更新を怠ってしまいました。
    自分もいつの間にかいわゆる多重会務者になってしまったようで事業報告、事業報告、総会など結構時間をとられてしまうことがあり、そのせいだとは言いたくはないのですが、更新するゆとりがしばらくありませんでした。
    その間に3月6日に「過払い金充当合意」の最高裁判決がでてやっと3つの小法廷がそろって、消滅時効の起算点は取引終了時ということになり、やれやれと思っていたらこの一連の判例を逆手にとって民法704条の悪意の受益者の利息も最後の取引終了の翌日からという主張を消費者金融側がするようになってきました。ちょっと煩わしいが、やはりそこは反論しとかないとね、ということで明日の期日の準備書面を今日午前中にFAXで送信したのですが、ホントやりにくいなぁ。ほとんど金額変わらないし、請求額も低額なんだよなぁ~。
    でもこちらも意地があるし、依頼者にっとては、大事なお金です。今後のことがあるのでとことんやりますよ、私は
    でもやっぱりちょっとつらい(涙)