1月2011

流転の海

 今久しぶりに「松坂熊吾」という人物を主人公にした小説を読んでいるところです。
宮本輝の「流転の海」シリーズ第5部「花の回廊」ですが、この作品の第1部「流転の海」を読んだのは、大学3年のころだったと思います。確か、大学の他のゼミ生の研究論文発表にあわせてだったと記憶しているので、もう25年ぐらいまえのことになりますね。
 純文学の範疇ですが、ハードボイルド自伝的近代歴史小説という感じです。しかも、宮本輝さん、30年位かけて長年書き続けておられるようですが、完結するのか不安です。宮本先生、ダンディですが64歳ですもんね。先生、なんとかよろしくお願いします。
 ところで、子の主人公の子供の伸仁は宮本輝自身なのかと思うのですが、その子が、あの「青が散る」の主人公にイメージとしては結びついてはこないなぁー。
 「青が散る」は私の地元茨木市にある宮本輝の出身大学である追手門大学が舞台となっていいることもあり、身近に感じている小説です。チョッと青春ほろ苦作品ですけどね。
 私が、この作家で一番好きな小説は「避暑地の猫」です。でも、宮本輝ファンにそれを言うとドン引きされること多いんですけど、不思議です。

 あと三島由紀夫が「豊饒の海」シリーズの作品を出していて、名前似てるし、転生輪廻が重要テーマだったりするので、よく間違えられますね。「どーでもいいですよ」の余談でした。