成年後見人選任の当否と後見開始の審判に対する即時抗告

後見開始の審判に対しては不服申し立てをすることができますが、後見人選任の審判については不服申し立てをすることはできません。

後見開始の審判に対する不服の申し立ての条文
 (家事事件手続法)
第百二十三条  次の各号に掲げる審判に対しては、当該各号に定める者(第一号にあっては、申立人を除く。)は、即時抗告をすることができる。
一  後見開始の審判 民法第七条 及び任意後見契約法第十条第二項 に規定する者
(以下略)

後見人の専任が裁判所の職権・専権事項である条文
(民法)
(成年後見人の選任)
第843条 1.家庭裁判所は、後見開始の審判をするときは、職権で、成年後見人を選任する。
2.成年後見人が欠けたときは、家庭裁判所は、成年被後見人若しくはその親族その他の利害関係人の請求により又は職権で、成年後見人を選任する。
3.成年後見人が選任されている場合においても、家庭裁判所は、必要があると認めるときは、前項に規定する者若しくは成年後見人の請求により、又は職権で、更に成年後見人を選任することができる。
4.成年後見人を選任するには、成年被後見人の心身の状態並びに生活及び財産の状況、成年後見人となる者の職業及び経歴並びに成年被後見人との利害関係の有無(成年後見人となる者が法人であるときは、その事業の種類及び内容並びにその法人及びその代表者と成年被後見人との利害関係の有無)、成年被後見人の意見その他一切の事情を考慮しなければならない。

成年後見の開始は必ず申し立てによって始まります。
ですから、後見開始の審判は、不服申立の制度があるのです。
それと同時にされる成年後見人選任の審判は裁判所の職権、つまり専権事項ということになり、誰を後見人にするかについて、不服を申立てる制度はありません。


コメント

  • 私の母は現在特養に入居しています。母の年金振り込みの通帳を、母の妹の叔母が管理して実の息子に返してくれません。年金から特養の費用が口座引き落としをされると残金は毎月2万から3万ほどしか残らないのですが、その残金を叔母が使い込みをしています。その少ない残金を使われないように、成年後見の申し立てをしましたが、唯一の親族の私ではなく、後見人に弁護士が選任されました。これでは特養費用の残金が弁護士報酬になるだけで後見人を申し立てた意味がありません。尚、母には月14万円ほどに年金収入以外に資産はありません。このような審判結果に対して何らかの異議申立の方法はありませんか?私は元司法書士をしており、後見手続きも叔母に対する訴訟も熟知しています。

    2014年11月9日 4:47 AM | 山梨和政

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