17条決定と受託和解

 訴訟が進行中に原告・被告との間で合意ができれば、基本は「和解」となりますが、相手方が大手貸金業者で過払い請求の場合、件数が多すぎて、期日に出席できないことも少なくありません

 地裁の書類作成サポート・本人訴訟の場合、簡易裁判所の「和解に代わる決定」(民訴275条の2決定)が使えません。そこで、合意がある場合に、同じような制度として「民事調停法17条決定」が地裁の本訴でも、利用されることが多いのですが、裁判官によっては、決定を嫌がる場合があります。
「17条決定」というのは民事調停法17条に規定された和解の見込みがない(主に当事者が欠席等)場合になされる決定であり、判決と同じ債務名義としての効力があります。民事調停法20条の規定により受訴裁判所は職権で事件を調停に付することができ、その上で調停を成立させることができるますし、当然17条決定をなすこともできる訳です。

 過日、過払い請求本訴で原告・被告双方合意に至ったのですが、次回も欠席したいので、できれば17条決定か受託和解でお願いたいと被告会社担当者から要望がありました。本来2回目以降の期日に被告が欠席すれば地裁の場合、被告は原告の主張を認めたことになり、弁論終結判決となるはずです。しかし過払い請求の場合、私も釈然としないのですが、実際には次回期日を入れられることも少なくありません。実際其の件も合意ができたので17条決定を裁判所の職権でしてもらえれば、もう期日に行く必要ないので、私たちとしては、17条決定を頂きたいと思うわけです。

そこで、受訴裁判所民事第○部の書記官に「17条決定で!」とお願いすると「当部の裁判官は17条決定の処分はしません。受託和解でお願いします」と言われてしまいました。

 この受託和解というのは民事訴訟法264条に規定された、当事者が欠席しても和解を成立させる1つの方法です。これは双方が書面で和解案を受託する旨の書面を提出して、和解を成立させるのです。被告が弁護士に依頼せずに書面でこの受託和解を成立させることはたまにありますが、場合によっては本人の印鑑証明書添付で受託書送れとか、結構めんどくさいのと、裁判所に行く回数が1回増えてしまうという欠点もあります。
ただ、原告の方で17決定の上申して、被告の意向をきいて、問題なければそっちの方が、裁判所もこちらも手間は少ないように思うのですが。
書類の文案も殆どかわらないし、和解だと、調書の送達申請書もいるしなぁー
なんて思いながら事務所に帰ってきたことがあります。


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